killer7
作中では複数の意味を持つ。
ハーマン・スミスの下、多層人格で構成された暗殺実行部隊の俗称。作中では主にこの意味で用いられる。詳細はスミス同盟の節を参照。
過去にホテル・ユニオンを中心に起きた連続殺人事件において、当時の捜査本部が名付けた犯人の通称。
2の事件そのものを指した「戒名」(『Hand in killer7』より)。
多層人格
スミス同盟を構成する特殊能力。主人格の下に別の人格が構成されるという意味で解離性同一性障害によく似るが、人格を交代する際に肉体(服装など所持品も含む)・能力もその人格固有の物に変化する点において全く異なる、純粋な特殊能力である(かみ砕いて表現すれば他者に精神構造ごと変身する能力と言える)。
日本
百番 セアニア シベリ チョップ キャッチ キラー マンダラ 宙船日本 マスカット ドリネ チェンバロ グラス ベッド スワット てる坊主 つりばな ナット ソース ギャザー チャチャ フォー ソフト 楽隊 パラチフス トゥル キング チープ ルリマツリ ブルゴー デポプロ トロピカル キト日本 コンアレー 台風対策 アイライナ ヒズボラ ルーフ タイム マシュマロ レギュラ ウラン ヨーヨー ファ ナステ ダンス たるみず グロッサム スイム はまます よどえ
本作で日本国をモデルとして描かれた国家。作中では「ニッポン」という読みで統一されている。本編当時の政府与党は国連会。野党第一党は自民会。第二次世界大戦での敗戦以後、合衆国の占領下から着実に独立・復興を果たす。
本編当時、国連会総裁トオル・フクシマは日本の充実した国力を背景に合衆国との関係の清算、具体的には安全保障条約の停止を視野に入れた独立政策を進めており、日本と合衆国との関係は悪化していた。「落日」の章において、保障条約を反故にした合衆国に見殺しにされる形でミサイルが日本の各主要都市に着弾。実質的に日本は崩壊し合衆国や欧州各国に利権を食い荒らされる事となる。
合衆国
本作でアメリカ合衆国をモデルとして描かれた国家。作中では「合衆国」としか呼ばれないが、登場する都市の地名や地図からこれがアメリカを指しているのは明らかである。
政府与党は民産党。政府野党は秘密裏にクン・ランと結託しており、民産党にダメージを与えるため移民局を通じてヘヴンスマイルの材料となる臓器をクン・ランに提供している。政府はkiller7に対し強いコネクションを持ち、事実上の政府の特殊機関として数々の依頼を行なっている。大統領選挙の背後には文部省を中心とする重大な陰謀が秘められており、「笑顔」の章において重要な意味を持つ。
東の大国
クン・ランが率いる国家の俗称。公式設定[3]や『Hand in killer7』に俗称が登場するのみで、作中ではこの国家の存在が仄めかされることはない。唯一、最終章「獅子」において関連を匂わせる描写があるのみである。
八雲
正式名称「八雲当事内閣政策論」。戦後まもなく自民会(当時日本政府与党)の若手ら7人(当時トオル・フクシマも在籍していた)による「7人会」が作り出した政策論。世界を変える力を持ち、あるいは世界を支配しうる画期的な内容だったとされる。その重大性からか八雲の提出後ほどなく自民会により7人会は解体され、また八雲も自民会幹部により消失したとされるが、トオル・フクシマは原文あるいはコピーを持ち出していた。
「落日」の章における日本政府の切り札であり、合衆国や国際倫理機関にとって喉から手が出るほど欲しい文書。フクシマの所持していた八雲は国際倫理機関諜報員ジャン・デポールが奪取したが、その後マツケンの手に渡ったとされる。物語の数年前にアンドレイ・ウルメイダも八雲の一部を入手しており、それに伴いファーストライフ社を設立し一躍大立者となっている。
ハーマン部屋
マップ中に然るべき間取り・サイズを無視して点在する空間(劇中、工事用の仮設トイレの扉の中に存在する例がその最たるものと言える)。内部は壁紙が貼られた以外は簡素な部屋で、家具はテレビと椅子程度しか無い。部屋の中にはサマンサとイワザルがおり、ゲーム中は主にサマンサを介したセーブ、イワザルによるチュートリアル、テレビを用いた血液の精製・人格交替を行なう場所となる。
ほぼ同様の部屋は「ガルシアンの家」とされるトレーラーハウスにもあり、これもトレーラーハウス内部としては物理的に異常な広さで存在する。ここではハーマンが全身麻痺の老人として登場し、彼の介護をする学生アルバイトにサマンサが雇われているが、その仕事ぶりは虐待そのものである。ガルシアンは彼女を雇用している立場にあるが、虐待行為には無関心な様子しか見せない。一方、部屋のテレビをつけハーマンの人格を呼び出している間、サマンサとガルシアンは忠実な部下として彼の命に従う。
また最終章「獅子」にもハーマン部屋が大きく異なる姿で登場する。これらの異質性や内部で起こる不条理な事象は、物語を読み解く上で重要な意味を持っている。
鳩書簡
ゲーム中、特定の場所で伝書鳩から受け取る計8通のメッセージ。ジョニー・ギャノンから「エミール」という人物宛に送られた調査報告の形をとっている。その内容の大半はスミス同盟に関する調査であり、プレイヤーにとってはキャラクター紹介の意味を持つ。
伝書鳩の名前はボンドガールから、書簡の題名はバンド「ザ・スミス」の曲名から取られている。
羈絆門(キハンモン)
マップの中途に現われる特殊な空間。内部には「種本体(オリジナルズ)」と呼ばれる最新型の「笑う顔」が1体存在し、killer7の行く手を阻もうとする。ゲーム上ではいわゆる中ボスとの対戦場所であり、これを撃破しないかぎり先のマップに進めずゲームが進行しない障害である。
羈絆門は「罪人」によって管理されるクラブ様の出入口、階段を上った先にある荒廃した広場「コロシアム」、その扉の先にある「種本体」が待つ長い通路から構成される。通路は外観上そのステージの地形のようにも見えるが、これら3つの要素は物理的にありえない配置と広さで存在し、また「種本体」を倒して羈絆門を出ると、以後羈絆門そのものが消失する。こうした不合理性について劇中では完全に無視されているが、最終章「笑顔」において原因の一端は明らかになる。
指輪(リング)
スミス同盟の所持品。最初から所持している千里眼の指輪(ルックリング)と、他に劇中で入手する炎の指輪(ヒートリング)、水の指輪(ウォーターリング)、風の指輪(ウィンドリング)、体力の指輪(スタミナリング)、過去の指輪(パストリング)、力の指輪(アタックリング)の6本がある。千里眼の指輪に限りガルシアンが常に所持しており、ガルシアンは他の6本を使うことはできない。これら6本は下位の6人格の間で使い回される。千里眼の指輪は所持することで「笑う顔」を索敵する能力を持つもので、ガルシアンが所持している限り他の人格も同様に索敵が行なえる。炎・水・風・過去の指輪はゲーム中の謎解きに使われる(行く手を遮る炎を水の指輪の力で消す、等のように)。体力・力の指輪は所持することで防御力あるいは攻撃力が上昇する。
指輪は常にスージー・サムナーが口に銜えて現われ、これを同盟に渡す形で入手される。スージーの「コレ忘れ物でしょ?」という台詞や「-の指輪が舞い戻った」というメッセージ等から本来スミス同盟(あるいは人格のうち誰か)の物であった事が明白に示されているが、失われた経緯については明らかにされていない。
微妙な造形物(ビミョーなアイテム)
ゲーム中入手できるアイテム群。主に銀を思わせる色と、オブジェ様の形状を持つ。ステージ中特定の位置にこれらが嵌まる窪み(多くの場合機械的なコンソールである)が設けられており、この窪みに対応した微妙な造形物を用意することによってゲームが進行する、一種の通行証と言うべき役割を持つ。
各地のセキュリティシステムがこうしたインターフェースに統一されている本作の世界観は不自然であるが、作中この点は無視されている。北米で発売された攻略本『killer7: OFFICIAL STRATEGY GUIDE』[4]において須田剛一ディレクターと思われる「Designer」(デザイナー)は微妙な造形物について、深い意味はないと説明している。
キャラクター
以下の英語表記、出身地、人種、年齢、得物の名称に関する記述は特に注記が無い限り全て『コンプリートガイド』および『Hand in killer7』に基づく。なおこれら資料やゲーム中の英語表記では、日本名や特殊な名称が大文字で表記される(KAEDE Smith、MASK de Smithなど)場合がしばしばあるが、全ての媒体に共通する表記では無いためここでは無視している。
スミス同盟と関係者
スミス同盟
本編の主人公。スミス姓を持つ8種類の「多層人格」によって構成される暗殺部隊。 スミス同盟は最上位で判断の決定権を持つハーマン・スミスと、その下に位置する実行部隊「killer7」から成る。「killer7」は幹部のガルシアン・スミスの人格と、以下6名のスミスの人格という形で構成されている。
彼らのスミス姓はディレクター須田剛一の愛好するバンド「ザ・スミス」に由来しており、同様の理由から須田の過去作でも「純須(スミス)」「スミオ」といった名を持つ登場人物が登場している。須田自身はスミスと名付けたキャラクターについて「自分の気持ちを一番込められる、また、そういうことを自分自身に宣言するキャラクター」と表現している。[5]
劇中では上記したスミス同盟の他に、別の意味で「スミス同盟」という語が使われる事があるが、詳細は別節物語の真相を参照。また『Hand in killer7』においてはゲーム中のスミス同盟は「第二次スミス同盟」とされ、これ以前に多層人格としてディミトリを含んでいた「第一次スミス同盟」、将来的に結成される「第三次スミス同盟」、「第五次スミス同盟」の存在が記述されているが、この項目では第二次スミス同盟について説明する。
ハーマン・スミス (Harman Smith) 60歳(声:Dwight Schultz)
killer7の総元帥である謎の老人。「神殺し」の異名を持つ。介護を必要とする体で車椅子での移動を強いられており、特にスミス同盟総帥として覚醒していない状態では全身麻痺状態で満足に言葉も発せない。覚醒時には動作が比較的俊敏になり、冷静なリーダーとして同盟を率いる。多層人格という超人的な能力に加え、同盟員も知らない(あるいは無視している)多くの秘密を持っており、劇中重要な役割を果たす。
シアトル出身。ドイツ・ポーランド系。ただし『Hand in killer7』ではワイプポート州ニューサウサンプトン(架空の地名)出身のアイルランド系とされる。黒い山高帽にカラーのついた黒の上下という古風な服装をした白髪の老人。簡素な鉄製の車椅子に乗る。「Killer8」モードでの「ヤング・ハーマン」はソフト帽にベージュのスーツという古風なギャングを思わせる出立ちである。
作中「Killer8」モードでも描かれているように元来頑健だったハーマンが車椅子を必要とし未覚醒時には身動きもままならなくなった原因として、『Hand in killer7』では作中時間の数年前に逆上したダンがハーマンを「殺害」したためとされている。
得物は対戦車ライフル"GLIDER"。デザインのモチーフはバレットM82と思われる。ヤング・ハーマンは得物にサブマシンガンを用い、これには特に名称は設定されていない。デザインのモチーフはトンプソンM1短機関銃M1928モデルと思われる。
ゲーム中では特定のイベントでしか操作できない(「Killer8」モードを除く)ため、プレイヤーキャラクターとして活躍することは少なく、寧ろノンプレイヤーキャラクターとして物語を牽引する役割を持っている。「Killer8」モードでのプレイヤーキャラクターとしてのヤング・ハーマンは、リロードは遅いが、弾数がきわめて多く連射が効くサブマシンガンの威力と最大の体力を併せ持つ、最強クラスのキャラクターである。しかしレベルアップができない設定になっているためクリティカルロックオンが使えず、その意味で中盤以降は他の人格に劣るとも言える。
ガルシアン・スミス (Garcian Smith) 33歳(声:Greg Eagles)
スミス同盟の一員。実動的な戦闘には関与せず、ハーマンの忠実な部下として依頼交渉と残り6名の統率を任されているkiller7のリーダー格。「掃除屋 (Cleaner)」の異名通り、業者のように淡々と任務をこなす冷静な男。殺し屋ではあるが情を解する人間として描かれており、特に『Hand in killer7』では心優しい男としての性格が強調されている。対外交渉役という性質上、常に物語で各章の起点となるため主人公格の性質が強く、特に物語終盤では重要な役割を担う。「千里眼の指輪」を持ち、スミス同盟が「笑う顔」の都市迷彩を無効化する力の源泉となっている。
マイアミ、メキシコとの国境付近に生まれたとされる。先住民系黒人。現代風に整えられた髪と髭、白いスーツを隙無く着こなす伊達者。身長193cmと、レスラー出身のマスク (185cm) を上回る長身。常に細長いケースを携帯する。
得物はサイレンサー付き小型拳銃"ELECTROLITE"。デザインのモチーフはワルサーPPKと思われる。後に拳銃「黄金銃(ゴールドカスール:Golden Gun)」が「復活」、デザインのモチーフはS&W M500か。その名の通り黄金色のフレームを持つ銃である。
プレイヤーキャラクターとしては攻撃力が低い上に、血清を使ったスキルアップができず目立った利点もない、使い勝手の悪いキャラクターとして設定されている。
銃のリロード時間はケヴィンを除いた全人格中最速となっている。また、長身で直立した状態で銃を構えるため、非常に高い視点からの標準を定めることになり、慣れれば特定の「笑う顔」の腫瘍が狙いやすいという特徴がある(まず通常使用される機会はないが)。
他の人格が死亡した際に死体を回収して蘇生させ得るという特性が付与されており、ゲームデザイン上では人格死亡時にペナルティとして使用をなかば強制されるキャラクターという位置付けになっている。なお、この回収の際には紙袋詰めになった人格の生首を手持ちのケースに入れるという非現実的な光景が展開されるが、これは(周囲の現実離れした様子等から)多分に比喩的な表現であろうと考えられる。